農薬と化学肥料について

農薬と化学肥料について

農薬について

私の育った田舎では、水田に年間4回農薬の散布をしていました。その度、私の父は、肌が赤くなり「かゆい、かゆい」と言っていました。
今思えば、農薬が肌について炎症を起こしていたのかもしれません。そんな体によくない農薬であっても、多く散布しないと虫や病気が防げないと言っていました。
父は農薬を撒く日には必ず、「外で遊ぶのは良くないから、風で飛んでいくまで家の中にいるように。」と、言っていました。
昔から農家の方々は、農薬が体によくないことを実感していたのです。

『日本の農薬使用量は、世界一?』

木村秋則さんの著書「百姓が地球を救う」に、つぎのように書かれています。
「ある欧州の国は、日本に渡航する人たちに渡すパンフレットに、次のように書いています。“日本へ旅行するみなさんへ。日本は農薬の使用量が極めて多いので、旅行した際に、できるだけ野菜を食べないようにしてください。あなたの健康を害する恐れがあります”」
これは、それだけ日本の農薬使用量が多いということだと思います。

『農薬は洗い流せば問題ない?』

これも木村秋則さんの著書「百姓が地球を救う」に書かれていることですが、
「ちなみに、リンゴの内部にまでは浸透しないとされている石灰ボルドー(農薬)ですが、古くなったリンゴの樹を伐って薪にしたところ、この世の物とは思えない鮮やかな青色の炎を見せました。明らかに樹の中に染み込んだ石灰ボルドーに含まれる硫酸銅の影響でした」
と、あります。
これは化学的に作られた農薬が、人や環境へ蓄積されることがある、ということになります。

『農薬は本当に良くないの?』

近年、農薬はメーカーの努力や、使用回数の制限で、残留する数値が少なくなっており、危険なものではなくなってきているかもしれません。
しかし、散布された化学物質が、土や野菜に吸収され、蓄積していくことで、どのような影響が出るかは未知数です。
虫や病気を農薬以外の方法で防げるのであれば、農薬を使用せずに栽培した野菜の方が、人々や自然にいいと考えます。

化学肥料について

野菜にとって必要な養分は、「窒素・リン酸・カリウム」など、自然界に普通にあるものばかりですが、大量の野菜を育てると畑の養分がどんどん偏っていきます。そこで、簡単に養分の偏りをなくすために、化学肥料を使用するようになりました。
しかし、私の田舎では、家族が食べる分だけ栽培していたこともありますが、化学肥料を使うことはありませんでした。なので時々養分が足りなくなり、野菜の成長が悪くなることもありました。そんな時は、雑草などの自然の材料で、堆肥を作って畑に与えていました。
もともと自然界では、化学肥料がなくても作物が実っていたのです。

『化学肥料はそもそもなぜよくないのか?』

化学肥料でも有機肥料でも同様に野菜の生育のために使われます。
畑に施肥すると野菜が吸収し、栄養分を蓄えます。野菜に吸収されるのは、施肥した肥料の約半分くらいで、残りは畑に残り、数日で亜酸化窒素というガスになります。
亜酸化窒素ガスは畑から抜け出し大気中に漂うことになります。この亜酸化窒素ガスがオゾン層破壊の原因となっています。肥料の使い過ぎは、地球環境に悪影響を与えているのです。

『肥沃な畑を作るために、肥料は必要か?』

肥沃な畑とは、単純に化学肥料を投入し、養分だけが多くなった畑のことではありません。
本当に肥沃な畑は、森の中の土のような匂いがして、ふかふかしており、有機物が多く含まれている病害虫の少ない土になっています。
肥料を過剰に含ませた畑には、虫が集まりやすくなり、農薬が必要になるという悪循環にもなりかねません。また、過剰な肥料は土の腐敗の原因にもなります。
自然の循環を整え、手間をかけることにより、化学肥料を使わなくても、肥沃な畑を作ることは可能なのです。

『化学肥料だけで育った作物は腐るのが早い?』

吸収しやすい化学肥料だけで育った作物は、細胞1個1個が膨れるように育ちます。そのまま放置すると余分な養分や水分が腐り始めます。余分な養分や水分を吸収しすぎた野菜は、体内で長い時間止まっていると腐敗が始まる可能性があります。
自然栽培では、作物が本来持っている生命力と成長する力を最大限に利用して育てることにより、より体に優しい野菜が育つのです。